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ようこそ犬の習性と特徴のページへ
犬は古くから家畜化され、人間とともに生活してきました。犬が持つ優れた感覚や
習性を生かし、猟犬や牧羊犬、警察犬、盲導犬など、各種の作業に利用するため
です。
その作業目的に合わせ、犬が持つ様々な気質が交配やしつけによって強調され
たり、また弱められたりしてきました。その改良の歴史があるため、現在の犬は種類
によって気質の違いが感じられますが、根本的には野生のオオカミと共通する習性が
残っています。
犬はもともと群れをなす動物です。数匹一緒に生活していると、その中で順位づけが
なされ、リーダー犬、いわゆる「アルファ犬」が決まります。
そのため、家庭で飼育されていても、家族の主従関係を上手に見極めます。一度
順位づけが決まると、犬は自分より上位のものに対して服従心が強く協力的に
なりますが、逆に飼い主のことを自分より下位と見ると、扱いが難しくなります。
最近よくいわれる「アルファ症候群(アルファ・シンドローム)」とは、飼い主が犬の
リーダーの役割を果たせず、リーダー不在の状態からくる様々な問題を意味します。
このような状況を作らないよう、飼い主は、扱いやすい子犬のうちからしっかりと
しつけることが大切です。
犬は縄張り意識の強い動物です。見知らぬものや外部のものに対して神経質で、
縄張り内に入ろうとするものを警戒します。この習性を利用し、牧羊犬や番犬は、
自分のテリトリー(縄張り)に踏み込んでくる侵入者たちを追い払うように改良され、
しつけられてきました。
犬を散歩に連れて行くと、あちこちに尿をかけます。これは自分の臭いをつけて縄張り
を主張するためで、他の犬が尿をかけた場所に、それを打ち消すように臭いを
つけます。
この行為をマーキング(臭いつけ)といい、特に青年期を迎えたオス犬によく見られ
ます。
マーキングは、自分のテリトリーを主張するための行為です。
庭で飼っている犬を観察していると、食べ残しを庭の隅へ運び、穴を掘って埋めようと
する仕草を見ることができます。これは自分の獲物が他の動物に奪われないように
するための行動です。
室内犬の場合にも、食べ物や食器を毛布やタオルの中へ隠そうとします。また、
いろんなものを運んできて集め、穴へ埋める癖もあります。
寝場所と決めた場所で、犬は3〜4回の旋回運動をします。自分の寝場所の確認、
安全性の確認、場所の状態確認を含めて、寝場所の上で円を描くように数回クルクル
と回ります。これも野生時代の本能らしく、安全を確認すると、尾で頭を覆うように
しながら丸くなって眠ります。
犬は聴覚が非常に優れ、12万ヘルツ程度までの音をキャッチすることもできます。
人間の耳が2万ヘルツくらいまでしか聞き取れないことと比較すると、どれだけ
優れているかが分かります。そのため音に対して敏感で、音に反応して鳴く声が
ペット公害になることもあります。
特に低い音より、金属音に近いぐらいの高い音に対して敏感です。聴導犬は、犬の
この音に対して反応する習性が利用され、訓練されたものです。また、家庭で
飼われる番犬も、眠っていても音は聞き分けているという犬の習性が利用されて
います。
犬は近眼で色盲です。しかし、左右の目が離れて外側を向いているので視界は
250〜280度と幅広く(人間は180度くらい)、暗闇の中のわずかな光でも物を識別する
暗視力を持っています。
家畜化し、人間の生活リズムに合わせて毎日を過ごすようになった犬ですが、本来
イヌ科の動物は夜行性です。明るい場所よりも薄暗い場所、広い所よりも狭い所を
好み、暗闇で獲物を追い、背後からの危険もすばやく察知できる能力を備えて
います。
臭いを手がかりとして追跡する警察犬や税関犬は誰もが知っていますが、犬の最も
優れた感覚は嗅覚です。ただし、それとは反対に味覚は劣っているようです。
これは味で判断しているのではなく、臭いを覚えこんでいるのです。
犬は感情表現が豊かです。オオカミなどの野生のイヌ科は遠吠えで仲間を呼んだり
する以外、危険を避けるために不用意に音をたてませんが、長い間人と暮らして
いた犬は、鳴き声や動作(尾を振る、ひっくり返る、耳を動かす、全身を使った表現、
マウンティングなど)で感情を伝えようとします。
人に長い間飼われているうちに、人の会話から伝達方法を学び取ったためではないか
と考えられています。
犬を購入する時は、事前にまず「何の目的で飼育するのか」を明らかにする必要が
あります。
また、飼育に当たっては、「犬に愛情を注ぎ、育てること」と「その一生涯の間、世話を
続ける」という心構えを持つことが大切です。
犬は飼い主を選べません。そして、生活のすべてを飼い主にゆだねます。犬を命ある
生き物として捉え、自分は犬に何を求めているのか、犬は何を求めてくるのか、
犬と人との関わり方を真剣に考えなくてはならないでしょう。
子犬を家に迎え入れる時は、なるべく早い時間にしましょう。もし午前中が無理で
ある場合、午後でもまだ明るい時間にした方がいいでしょう。子犬はそれまで
何匹かの仲間と生活していたのです。
それが突然たった1匹になるのですから、緊張と不安でいっぱいになっています。
新しい環境にきてすぐ暗くなったのでは、慣れないまま夜を迎えてしまい、安心して
眠れなくなってしまいます。明るいうちに到着し、新しい環境に慣れるまで少し時間が
必要なのです。
できれば、入手先から母犬のにおいのついたタオルなどをもらってくると役立ちます。
また、食事は、今までと同じものから始めるのが理想です。入手先からドッグフードを
少し分けてもらうか、少なくともフードのメーカーや種類を確認しておくべきです。
1日に何回、どれくらいの量を食べていたのかも参考になるでしょう。
到着した子犬は、移動に疲れ、新しい環境にとまどっています。まず、ゆっくり休める
場所を確保してあげます。子犬は見知らぬ環境のにおいをかぎ回りますが、
体力を消耗させないためにあまり自由に動き回らせないようにします。
サークル内に入れるのがもっとも望ましいのですが、そうでない場合、ひとつの部屋
から外に出さないようにしておきます。部屋に入れる場合は、子犬の行動範囲内に
いたずらされるものを置かないように気配りすることも大切です。
初めて家にやってきた子犬はかわいいものでしょう。しかし、家族全員で四六時中
かまっていると、子犬はますます疲れ、不安がストレスとなって衰弱してしまいます。
これを「ニューオーナー・シンドローム」といいますが、ひどいときには死んでしまう
こともあります。
2〜3日はやさしく見守ってあげることがとても大切です。
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